Project Story海外事業

情報をつかみ、顧客の期待を超える、
生産ライン受注プロジェクト。

世界中に熱狂的なファンを持つ日系自動車メーカー・X社。その世界戦略の鍵を握るフラッグシップモデルの新型車種の生産が、北米工場において始まった。X社にとって、最も重要な生産ラインの構築。その提案活動においては厳しい戦いが予想された。だが、プロジェクトを任された営業のA.N.氏は言う。「話をいただく3年前から、受注獲得に向けた準備はできていた」と。

Mission

およそ数十秒に1台。これが自動車の生産計画だ。生産ラインが数十秒止まれば、1台分の損害が出るため、生産ラインには高い信頼性が求められる。X社にとって、その構築をどの会社に任せるかという基準も、当然ながら厳しいものになる。ナ・デックスは、こうした生産ラインで使われる溶接機器のメーカーでもあるが、協力会社と組むことで、生産ラインを丸ごと供給する商社でもあり、X社の工場においても多くの実績を持つ。しかし、このとき、A.N.氏がパートナーに選んだ協力会社は、大規模な生産ライン構築の実績に乏しく、X社社内では、そのことを懸念する声も上がった。

Solution

受注プロジェクトのライバル企業は、日本を代表する世界でも有数のメーカーである。しかし、A.N.氏は、プロジェクトが始まる3年前から情報を集め、準備を進めていた。「次のモデルチェンジのタイミングで、設備の大規模改修がある。その案件のパートナーに選ばれるために、体制を整えてほしい」と協力会社に依頼していたのだ。そして、X社が懸念するだろう項目を予測し、懸念材料をひとつひとつクリアにしていき、見積依頼をされたときには「この計画でやれば大丈夫です」という計画書をつくり上げていた。勝負が始まる前から受注に向けた準備はできていたのだ。
しかし、仕事はここで終わりではない。受注が決まった後も、生産する車種の設計にも変更があり、設備に対する期待も高まるからだ。予算内に収まらないことも起こりうる。その度にA.N.氏は、X社と協力会社の双方が納得できる案を模索し、調整していった。そしてプロジェクト開始から1年半。X社の北米工場が新型車種の生産を開始した。

Value

自動車メーカーに対して、ナ・デックスが提供できる最大の価値は、安全・QCDにおいて、何事もなく当たり前に生産できることだ。無事にプロジェクトを完遂することがさらなる信用を築くこととなる。そして、協力会社に対しては、自動車メーカーの要望を伝えるだけでなく、どうすれば期待に応えられるかを対策し、ともにレベルアップを図っていく。強いパートナーを育てていくことも、顧客の期待を超え続けるための仕事なのだ。

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